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第7波の勢いが激しいです。
コロナ以外に、いわゆる夏風邪と言われる咳・鼻水の風邪、胃腸炎、手足口病、マイコプラズマ気管支炎、ヘルパンギーナ、RSウイルス感染など多岐にわたる感染症が同時に流行しています。
実は、新型コロナウイルス感染の流行が始まった当初から小児科医が1番恐れていた事態です。
発熱患者の急増を受けて、当院の発熱外来を通常の倍〜3倍ほど多く受け入れていますが、全く間に合っていません。その為、多くのお問合せを頂いているのにお応えしきれていない状況です。大変申し訳ございません。
お電話でお問い合わせいただいた方につきましては、病状をお伺いした上で緊急性が高いと思われる方については無理をしてでもお受けしていますが、1日〜2日程度待てそうと判断される場合は翌日のご予約をお願いしています。
ご期待に添えずお断りした方のうち、少数ではありますが、電話対応したスタッフに対して苛立ちをぶつけ、時に嫌味を言われたり罵倒される方がいらっしゃいます。こちらとしては最大限の努力をしている中でどうしても止むを得ず当日の受診をお断りしているものですから、どうかそのような行為は絶対におやめください。甚だしい場合は、以後の当院への通院をお断りしたり、顧問弁護士と相談の上、法的対応を取らせていただくこともあります。
・検査について
当院で行える検査は抗原検査です。PCR検査はお受けしていません。
抗原検査ですが、有症状者の感度(正しく陽性となる確率)が80%程度です。2割ほど偽の陰性が出る点に注意が必要です。PCRであれば感度97%程度となります。
無症状者では抗原検査の感度が70%以下まで下がります。そのため、無症状者には検査を行えません。
・マスク着用について
国からマスク着用義務の緩和が打ち出されてから、明らかに発熱患者が激増しました。国の通達は無制限にマスクをしなくて良いというものではありません。また、熱中症のリスクが取り沙汰されていますが、マスク着用の有無と熱中症には関係がありません。関係があるなら昨年の夏に熱中症で医療機関がひどい有様になっていたはずですが、そうはなっていません。
引き続き、マスク着用の励行をお願いします。
・子どもへの新型コロナウイルスワクチン接種について
子どものワクチン接種が進んでいません。困りました。政府も熱意を見せず、マスコミは相変わらず不正確な情報を針小棒大に書き立てて不安を掻き立ててましたから無理もありませんが。
ワクチンの効果ですが、新型コロナウイルスに感染しにくくなる確率を上げます。ただし、30〜60%程度とそれほど高くはありません。一方で重症化予防効果は明らかにあると評価されています。特に、米国などで死亡例が多数出ている「多系統炎症症候群 (MIC-S) 」を予防できることがわかっています。
ワクチンの副反応ですが、成人で多く見られた高熱は約7%と成人の半分程度、多くは接種部位の痛み程度で、24時間以内に消失します。マスコミが騒いだ心筋炎ですが、新型コロナウイルスに感染して心筋炎になるリスクの方が1000倍以上高いことがわかっています。心筋炎を怖がって接種を受けないのはナンセンスでしょう。
上記のような理由から、5歳〜11歳のお子さんについてもワクチンの接種を強くお勧めしています。
因みに、院長の子どもは2回接種済みですが、接種部位の痛みはありましたが熱も出さずに済みました。
ほとんど知られていませんが、5歳〜11歳のお子さんの接種は9月30日までの予定です。
期間を過ぎると接種できなくなる可能性がありますのでお早めに。